一般的には「性格」と言われるアドラー心理学のライフスタイル。
最近の私の講座では、ライフスタイルの視点から、行動や感情を考えることが多くなりました。
というのも、やはり私たちはライフスタイルを抜きにして自分自身と向き合うことは難しいからです。
子どもの頃に確立したライフスタイルを、よっぽどのことがない限り使い続けてしまうのが人間というもの。
だからこそ、「どうしていつもこうなっちゃうんだろう」「私はいつも〇〇してしまう」というように
いつも同じようなことで、困ったり悩んだりするわけなのですね。
そのようなネガティブな状況でなくても、ライフスタイルは自分の行動の端々に表れています。
例えば、私の娘は今高校3年生。おそらく来年は、家を出ていくことになるでしょう。
そこで私は、今年1年をかけて、余暇の充実を図ろうと計画し、すでにいくつかを実行中です。
来年、娘がいなくなった時に、あたふたしたり、寂しくならないように、今から保険をかけておいている、そんな気持ちからです。
それを、アドラー東北の高橋直子先生に世間話として伝えたところ、
「まさに、コントローラーだねぇ(ライフスタイルの型の一つ)。でも、その性質をとても上手につかっているわね」と、言われました。
コントローラーと言うのは、一言で言えば「完璧を目指したい人」
どんなライフスタイルにも、良い悪いはありません。
その特性を、自分と周り・自分より大きな共同体に対して役立つように使えたらいいのです。
完璧を求めるあまり、なかなかスタートできないとか、準備にとても時間がかかる、というのは、特性をうまく活かせていない状態といえるかもしれません。
でも、上手に使えたら、用意周到に準備ができて抜け目ない仕事ができる、と言えるということもあるかもしれません。
つまり、先述した通り、単純に良い悪いの尺度で計られるものではないのですね。
ライフスタイル診断は、勇気づけELM講座の第5章で取り上げています。
過去に受講された方は、ぜひご自身のライフスタイルを見直してみてくださいね。
私はアドラー心理学を学び始めてから、基本的なライフスタイルは軸としてあっても、細かい部分については、変化している自覚があります。
以前はいつも100%を目指し、思った通りの着地点に到達しようとすることが多かった私ですが
今は、周りの人々の力を借りれば、自分が考えていた着地点とは違う場所に辿り着くこともあり、そしてその結果は、その時のみんなで作った「最善」である。
予想していた着地点ではないところで見る景色は、一人だけでは決してたどり着けなかったところから見える特別な景色なのだろう、と考えるようになりました。
少しずつ変わる勇気をもって取り組み続けていれば、今とは必ず違った結果が得られると私は信じています。
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